きのこ素材

きのこの最新情報

【メシマコブ菌糸体】素材の開発

きのこの機能性・育種研究を極めた研究者』からの最新な研究成果を紹介する。

今回は機能性を高めたきのこ菌糸体における素材開発の経緯に関して以下に記載する。

吸収力を高めた酵素処理による低分子化エキス

きのこ菌糸体』はそのまま人体に摂取した場合、体内への吸収性は低いことが考えられる。

そこで個人の体質差や疾病を持った、特に吸収力が低下している方々に対し、吸収性を高める酵素処理による素材開発に成功した。

 
顕微鏡写真:メシマコブ菌糸体(左)と酵素処理後のメシマコブ菌糸体(右)

顕微鏡写真:メシマコブ菌糸体(左)

酵素処理後のメシマコブ菌糸体(右)

【最高品質:メシマコブ菌糸体と金時ショウガ】の開発経緯を紹介!

メシマコブ菌糸体とは

野生メシマコブ:PL-08菌株
液体培養:メシマコブ菌糸体
Agar培養:メシマコブ菌糸体
 

メシマコブ [Phellinus linteus (Berk. et Curt.) Teng] (写真上)は、タバコウロコタケ科キコブタケ属のキノコである。

桑の立木の心材腐朽菌で、長崎県男女群島の女島(めしま)に自生することから名づけられ、漢方では桑黄とよばれて薬用に供せられていた。

日本ではこのメシマコブ薬理効果が約35年前に試験され、サルノコシカケ科などを含めたキノコのなかで当時、最も高い抗腫瘍効果が報告された。

昨今では日本国内で養蚕が衰退して桑園が減少したので、国内での子実体の採取は困難になっている。そのため、人工的にメシマコブの子実体を栽培しようとする試みが活発に展開されている。

しかし、メシマコブは多年生であり、大型の子実体を得るまでに数年を要することから大量栽培が難しく、近年では、安定的に有効性の高い培養菌糸体(写真中、下)の開発が進められている。

金時ショウガとは

金時ショウガ

金時ショウガ [Zingiber officinale Roscoe](写真)は、ショウガ科の多年草であり、食材や生薬として用いられている。

ショウガの根茎は、生薬として生姜(しょうきょう)と呼ばれ、中国では、紀元前500年頃から薬用として利用されている。

発散作用健胃作用鎮吐作用があるとされ、寒気を伴う風邪の初期症状の治療に使われ、健胃止嘔作用は胃腸の冷えなどによる胃腸機能低下などに多く使われている。

金時ショウガは一般の生姜に比べ小さく、親指の先程度の大きさである。

独特の香りの「ガラノラクトン」や辛み成分の「ジンゲロール」は他の生姜(しょうが)に比べ3〜4倍も多く含有されている。

これらの成分の作用により、身体を温めて、免疫力を高めるため、風邪などの民間療法によく用いられている。

「メシマコブ菌糸体と金時ショウガ」のハイブリット食材とは

メシマコブ菌糸体インフルエンザ予防感染症の重症化を抑制すると考えられている。

これらの作用として、免疫調節の機能強化が重要になり、メシマコブ菌糸体の有効成分である、 αグルカンβグルカンなどの糖タンパク質複合体が注目されている。

その他のきのことしてはシイタケマイタケなどの食用きのこもあるが、最も高い作用を示した メシマコブ菌糸体金時ショウガをバランスよく配合することに成功した。

きのこ素材の紹介

メシマコブ
チャーガ(カバノアナタケ)
ヤマブシタケ
ハナビラタケ
シイタケ
マイタケ
マンネンタケ(霊芝)
マツタケ
冬虫夏草(サナギタケ)
トキイロヒラタケ
シロキクラゲ
タモギタケ

メシマコブ菌糸体:PL-08菌株の最新研究

遺伝子解析と優良菌株の選定
抗酸化作用
一般毒性試験及び抗アレルギー作用
ヒスタミン遊離抑制作用
抗腫瘍作用(in vivo)
抗腫瘍作用(in vitro:アポトーシス誘導能)